
ビジネスのコミュニケーションツールとして定着しているSlackには、複数人にまとめて通知を送る方法としてグループメンションとカスタムメンションの2つがあります。結論から言うと、グループメンション(ユーザーグループ)は有料プラン限定の機能であるのに対し、カスタムメンション(Slack上の名称は「自動化されたメッセージ」)は無料プランでも利用できる自動応答機能という大きな違いがあります。それぞれの仕組みと使い分け方を解説します。
グループメンションとは
メンション自体に特定の人を含めるメンション方法
グループメンションとは、例えば@team1のようなメンションを作成しておくと、そのグループに登録されているメンバー全員に一度に通知を飛ばせる機能です。Slackの管理画面では「ユーザーグループ」と呼ばれており、@channel・@here・@everyoneのようにデフォルトで使えるメンションとは異なり、ワークスペースのオーナーまたは管理者が事前にメンバーを登録しておく必要があります。
なお、このユーザーグループ機能は有料プラン(Pro以上)限定の機能で、無料プランでは作成できない点に注意が必要です。
カスタムメンションとは
特定の文字列が投稿されたら、特定の文字列を返す方法
カスタムメンションとは、特定の文字列(例:@team1)をチャンネルに投稿すると、SlackBotがその文字列を検知し、あらかじめ設定しておいた文字列(メンション含む)を自動で返信する仕組みです。Slackの管理画面上では現在「自動化されたメッセージ」という名称になっており、「ワークスペース名→ツールと設定→ワークスペースをカスタマイズする→自動化されたメッセージ」から設定できます。ユーザーグループと違い、無料プランでも利用可能です。
グループメンションとカスタムメンションの使い分け
結局どちらがいいのか
個人的には、参加しているユーザーが全員ゲストでなく、かつ有料プランを利用しているのであれば、グループメンションの方が管理しやすく、ユーザー目線でも扱いやすいと感じます(X(旧Twitter)のメンションに近い感覚で使えるため)。
一方、カスタムメンションのメリットは、権限にかかわらず誰でも編集でき、メンション先を自由に設定できる点です。定型作業を別チームに依頼した際、グループメンションだけだと「誰が対応しているのか」「誰がやるべきなのか」が不明確になり、依頼作業が遅延してしまうこともあります。(もちろん、リアクションをつけるなどのルールを決めて漏れを防ぐ運用方法もあります。)
そうした場面で便利なのがカスタムメンションです。例えば「担当者くじ引き」という文字列を投稿すると、事前に登録しておいた候補の中から1つを返す、といった使い方で担当者をランダムに割り当てることもできます。
なお、より複雑な条件分岐を伴う担当者アサインや承認フローを組みたい場合は、Slackのワークフロービルダーを使う選択肢もあります。プログラミング知識がなくても業務プロセスを自動化できるノーコードツールで、こちらも上位プランで利用できます。
このようにグループメンション、カスタムメンションのどちらが良いということは一概には言えません。自分のプロジェクトの権限体系や運用ルールに適しているのはどちらなのかを判断して使用することをお勧めします。
グループメンション・カスタムメンションを使用するケース例
- ①Slackを使用するユーザーの権限を分けたい場合
グループメンション→一次請け企業/カスタムメンション→二次請け企業、三次請け企業 - ②Slackを使用するユーザーの権限を分けなくてもよい場合
グループメンション→一次請け企業、二次請け企業、三次請け企業 - ③権限は分けたいが運用としては統一したい場合
カスタムメンション→一次請け企業、二次請け企業、三次請け企業
グループメンションとカスタムメンションのメリット・デメリット比較
| グループメンション | カスタムメンション | |
|---|---|---|
| メリット |
・1つの投稿でメンションが完結する ・カスタムメンションに比べてメンバーの追加・削除が容易 |
・ゲストユーザーも含めて全員をメンションに入れられる ・権限の制限がないため誰でも編集・追加ができる ・担当のランダム割り当てなど作業の平準化が可能 ・メンションに含まれた特定ユーザーのみに通知できる |
| デメリット |
・有料プラン限定の機能である ・ゲストはグループメンションに追加できない場合がある ・権限の制限があるため編集できる人が限られる ・メンション内容の変更に時間がかかる場合がある |
・メンション先が増えると編集が大変になる ・一度の投稿で使えるカスタムメンションは1つのみ(複数書いた場合、最後に記述したものが優先される)。複数使いたい場合はスレッドに分けるなど手間がかかる ・SlackBotの返信により、1つの投稿につき2つの投稿が表示され、トークルームが流れやすくなる |
業務でSlackを使用する際の、メンション機能の使い分けの参考になれば幸いです。

