この記事では、ネット回線が遅くなる主な原因と、それぞれの具体的な対策方法を解説します。原因は一つではなく、複数が重なっているケースが多いため、下記の順番で一つずつ確認していくのがおすすめです。
ネット回線の速度が遅い理由
高いルーターを買ったのに全然速度が出ない

電気屋さんでは、こういったパッケージの商品が売っていると思いますが、実際に買ってみたけど速度が出ない、という経験はありませんか?

↑想定していた速度

↑実際の速度
ルーターが高性能でも速度が出ないのには、いくつかの原因が考えられます。原因から対策方法まで一つずつご紹介します。
1.インターネットプロバイダーの契約速度が遅い場合

契約した回線(ドコモ光、ソフトバンク光、NURO光等)で、光回線にもかかわらず上限の速度が低い場合があります。
もし、契約した回線が10Mbpsであれば、ルーターには10Mbpsの回線が来るため、4804Mbpsの回線速度を出せるルーターだったとしても、使用する回線が遅いため10Mbpsしか出ません。
そのため、ルーターが原因ではなく、契約した回線の速度が遅いことが原因になります。
解決方法
この解決方法は単純で、契約している回線を見直す必要があります。
場合によっては契約している事業者を変更する必要があります。
2.(有線の場合)使用しているLANケーブルの規格が合っていない

LANケーブルの規格が古いばかりに、速度が出ない、ということがあります。
上記の例だと、4804Mbpsの最高値を出したいのであれば、Cat6以上のLANケーブルを使う必要があります。
また、規格が上がるにつれて値段も高くなる傾向にあるので注意してください。
解決方法
ルーターの速度にあったLANケーブルを使用する。
LANケーブルの規格一覧
| 規格 | 最大伝送速度 | 伝送帯域幅 |
|---|---|---|
| Cat5 | 100 Mbps | 100 MHz |
| Cat5e | 1 Gbps | 100 MHz |
| Cat6 | 1 Gbpsまたは10 Gbps | 250 MHz |
| Cat6a | 10 Gbps | 500 MHz |
| Cat7 | 10 Gbpsまたは40 Gbps | 600 MHz |
| Cat7a | 10 Gbpsまたは100 Gbps | 1000 MHz |
| Cat8 | 25 Gbpsまたは40 Gbps | 2000 MHz |
3.同一回線を使用している端末が多い

昨今、色々なものがネットに接続できるようになり、便利になってきていますよね。
そのため、同時に接続する機器の数も増えてきています。
対策として接続する機器を減らす方法もありますが、不便になるためお勧めしません。
ゲームに影響が出るくらい遅いのであれば、回線をより強固なものにすることをお勧めします。
また、無線(Wi-Fi)を使っている場合は、電子レンジやBluetooth機器など2.4GHz帯の電波と干渉して遅くなることもあります。可能であれば5GHz帯(Wi-Fi 5/6/6E以降対応ルーター)を使うことで干渉を避けやすくなります。
さらに、集合住宅などで同じ回線を多くの住戸と分け合っているプランの場合は、夜間など利用者が増える時間帯に速度が落ちやすい点も覚えておきましょう。
上級者向け解決策
ルーターの接続方式を変えるという方法があります。
説明すると長くなってしまうので簡潔にまとめると、光回線の接続方式には主にPPPoEとIPoEという2つの方式があり、一般的にIPv4はPPPoE、IPv6はIPoEという方式と組み合わせて使われています。
PPPoE方式は、プロバイダー側の「網終端装置」という機器を必ず経由する仕組みのため、利用者が増える夜間などの時間帯に混雑して速度が落ちやすくなります。
一方、IPoE方式(IPv6)は網終端装置を経由しないルートで通信できるため、同じ時間帯でも速度が安定しやすいという特長があります。
つまり、回線の混雑を避けやすいのはIPoE(IPv6)接続というわけです。
車で例えると、PPPoEは必ず一つの料金所を通る一般道路、IPoEはそれを通らずに済む高速道路のようなイメージです。
ただし、IPoEを使うにはプロバイダー側の対応と、対応ルーターでの設定が必要です。設定方法は会社によって異なりますが、NEC製のAtermの設定方法をご紹介いたします。
NEC製品(Aterm)でご紹介!速度改善!?ルーター側の設定
4.(無線の場合)ルーターとの距離が遠い

無線で接続している場合、ルーターと距離が遠いと電波が届かず、通信強度が弱くなり、接続が不安定になってしまいます。
解決策
一番簡単な解決策はルーターをできるだけ使用する端末に近づけることですが、ルーターを移動せずに解決する方法もあります。
それは中継器を使用する方法です。
簡単に言うと、使用していないルーターを中継器として使うという方法になります。
イメージは以下の図です。

中継器を使用することによって電波強度を高く保つことができます。
NEC製品のAtermでのやり方を以下で紹介しております。
回線速度の確認方法
いま自分が使用している回線速度を確認する方法があります。
以下のサイトで確認することができます。Netflixが提供している無料の測定サイトで、アクセスするだけで広告なしにダウンロード・アップロード速度とPingを計測できます。
https://fast.com/
通信速度の目安
速度目安一覧表
| 使用用途 | 理想の通信速度 | 最低の通信速度 |
|---|---|---|
| 動画の閲覧 | 高解像度: 5 Mbps以上 | 標準解像度: 1 Mbps以上 |
| Web会議や動画配信 | HD品質: 2-6 Mbps | 通話品質: 1 Mbps以上 |
| オンラインゲーム | 10 Mbps以上 | 1-3 Mbps |
| メール | – | 0.1 Mbps以上 |
| Webサイトの閲覧 | – | 0.5 Mbps以上 |
あくまで目安として参考にしてください。
必ずしも、理想を満たせていればいいというわけではありません。
理想を満たしていても、不便に感じる場合は改善することをお勧めします。
おわりに
おすすめの順番は、①LANケーブルの規格やルーターの設置場所など自分で簡単に見直せる点を確認する、②IPoE(IPv6)接続への切り替えを検討する、③それでも改善しない場合に契約プランや事業者の見直しを検討する、という流れです。
原因を特定し、順番に対策を行うことで、ノンストレスなネット生活を送りましょう!

