この記事ではプロ選手・トップストリーマーの設定データを元に、2026年時点で最も推奨されるOverwatch 2の全設定を項目ごとに完全解説します。なぜその設定にするのかの根拠も合わせて説明するため、「なんとなく設定した」から「理解して設定した」に変わります。
📌 この記事でわかること
- プロが全員ONにしている「NVIDIA Reflex」の正しい設定と効果
- なぜ視野角は必ず「103」に設定するのか(90%以上のプロが採用)
- グラフィック設定の「Low推奨」と「あえてMediumにすべき」の明確な線引き
- マウス感度・DPIのプロ平均データと計算方法
- ゲームプレイ設定の「高精度マウス入力」をOFFにすべき理由
- OWCSプロ選手の実際のクロスヘア設定サンプル
ビデオ設定:プロが全員一致する「基本の土台」
ビデオ設定はゲームのパフォーマンス全体を左右する最重要カテゴリです。ここを正しく設定するだけでFPSが20〜30%向上するケースも珍しくありません。プロ選手・上位ストリーマーの設定を照合した結果、以下がほぼ全員共通の設定です。
ビデオ設定 プロ推奨一覧
| 設定項目 | 推奨値 | 理由・根拠 |
|---|---|---|
| ディスプレイ・モード | 全画面(フルスクリーン) | フルスクリーンは他ウィンドウ処理をGPUが優先せず、ゲームに全リソースを集中させる。入力遅延が最も少なくなるモード |
| 解像度 | モニターのネイティブ解像度(最高リフレッシュレート選択) | 解像度を下げるとFPSは上がるが、文字やエイムが不鮮明になる。解像度変更より後述のレンダースケールで調整が正解 |
| 視野角(FOV) | 103(最大値・絶対推奨) | プロ選手の90%以上が103に設定。視野が広がることで画面外のフランカーや側面からの脅威を早期発見できる。デフォルトの80では情報量が圧倒的に少ない |
| ダイナミック・レンダー・スケール | OFF(必ずOFF) | ONにするとFPS低下時に解像度を自動で下げる。激戦時に画質が急変して敵が見えなくなる危険性。常にOFF |
| レンダー・スケール | カスタム:75〜100% | 75%に下げるとFPS大幅向上。ハイエンドPCなら100%推奨。パフォーマンス優先なら75%がプロ間の定番 |
| フレームレート | 600 または モニターHz−3FPS | 上限解放(600FPS)が入力遅延最小。G-SYNC/FreeSync使用時はモニターリフレッシュレートの−3FPSに固定してティアリング防止が推奨 |
| 垂直同期(VSync) | OFF(絶対OFF) | VSyncは入力遅延を最大で1フレーム分追加する。FPSゲームでは致命的。プロ選手全員OFF |
| トリプル・バッファリング | OFF | VSyncと同様に入力遅延を増加させる。OFFに |
| バッファリング軽減 | ON | レンダーキューを短縮し入力遅延を低減。ONにしない理由がない |
| NVIDIA Reflex(NVIDIA GPU使用者) | 有効+ブースト | NVIDIAユーザーにとって設定変更の中で最もコストパフォーマンスが高い項目。CPUとGPUの同期を最適化してシステムレイテンシを最大33%削減。ブーストモードはGPUクロックを常時最大に固定しさらに低遅延化 |
💡 視野角103がなぜ「絶対」なのか
人間の情報収集の約83%は視覚からです。FOV103と80では、画面に映る情報量が約30%異なります。例えばTracerやWrecking Ballといった高機動ヒーローに側面から接近された際、FOV80では画面外にいる敵がFOV103では映り込んでいるケースが多数発生します。「音で聞いてるから関係ない」という意見もありますが、聴覚より視覚の反応速度は平均0.1秒速いため、視野角の差はそのまま生存率の差につながります。
グラフィック品質:「Low一択」ではない理由
「プロはグラフィック全部Low」というのは半分正解・半分誤解です。FPSに大きく影響するが視認性向上に貢献しない設定はLow、逆に少しのFPS犠牲で戦術的な情報量が増える設定はMediumにするという使い分けが正解です。
グラフィック品質設定 詳細一覧
| 設定項目 | 推奨値 | FPS影響度 | 理由 |
|---|---|---|---|
| テクスチャ品質 | 中(Medium) | 低〜中 | 低にすると地面テクスチャがぼやけ、Junkratのトラップやアビリティ表示インジケーターが見づらくなる。VRAMに余裕がある場合は中を維持 |
| テクスチャフィルタリング品質 | 高16x(High 16x) | 低〜中 | 斜め角度での地面テクスチャのぼけ防止。トラップや床の表示を正確に見るために有効。FPS犠牲が小さく視認性への貢献が高い |
| ローカル・フォグ表現 | 低(Low) | 中 | 霧は視界を狭め敵が見えにくくなる。コンピュートシェーダーを使用するためFPS犠牲も大きい。戦術的メリットゼロ |
| ダイナミック・リフレクション | OFF(絶対OFF) | 非常に高(シングル最大) | 設定項目の中でFPSへの悪影響が最大。シーン全体を二度レンダリングして光沢面の反射を表現する処理のため、ONにするだけでFPSが大幅低下。即刻OFF |
| シャドウ表現 | 低〜中(Lowまたは Medium) | 中 | 影を完全OFFにすると「コーナー裏に潜む敵の影」が見えなくなり戦術情報を損失。FPSに余裕があれば中推奨、厳しければ低。OFFは非推奨 |
| モデル表現 | 低(Low) | 中 | 低にするとマップ上の装飾オブジェクト(草・旗・バナーなど)が削減される。敵が隠れる遮蔽物が減ることで視線が通りやすくなる競技的メリットあり |
| エフェクト表現 | 低(Low) | 中〜高 | パーティクル(爆発・炎・アルティメット演出)の密度を削減。爆発エフェクトで敵が見えなくなる問題を軽減しクロスヘアの視認性を維持 |
| ライティング表現 | 低(Low) | 中 | ブルームや太陽光のレンズフレアを削減。太陽・白い壁方向に照準を合わせた際に目潰しされる現象を防ぎ、常に安定したエイムが可能になる |
| アンビエント・オクルージョン | OFF | 中 | 接触面の陰影追加処理でGPU負荷が増加。暗所のコントラストが下がり敵が見えにくくなるという競技上の弊害も発生。OFF一択 |
| リフラクション品質 | 低(Low) | 中〜高(チームファイト時) | バリアを通した光屈折処理。複数バリアが重なる集団戦でFPSが急落する原因のひとつ。低に固定 |
| アンチエイリアス品質 | FXAA または OFF | 低〜中 | OFFは最もシャープな描写でギザギザが出るが視認性は最高。FXAAはエッジを滑らかにしつつ軽量。ヒットスキャン系プロはOFFまたはFXAAを好む |
感度・マウス設定:プロの平均データと正しい計算方法
マウス感度はOverwatch 2において最も個人差が出る設定です。しかしプロ選手のデータを集計すると、「DPIと感度の掛け算で求めるeDPI(有効感度)」という共通指標で見ると驚くほどプロの分布が集中しています。
プロ選手の感度・DPIデータ(ProSettings.net集計)
| 指標 | プロ平均値 | 主な分布範囲 | 解説 |
|---|---|---|---|
| DPI | 約 800 | 400〜1600 | 800DPIが最多。400DPIもヘビー層に多い。1600以上はほぼ使用なし |
| ゲーム内感度 | 約 4〜7 | 3〜10 | DPIと組み合わせて調整するため、数値単体では意味がない |
| eDPI(DPI×感度) | 約 3,200〜5,000 | 2,000〜8,000 | eDPI 3,200〜5,000がプロの「安全圏」。低すぎると旋回が遅くなり、高すぎると精密エイムが困難 |
🖱️ あなたのeDPIを計算する方法
eDPI=マウスのDPI設定 × ゲーム内感度設定
例:DPI 800 × 感度 5 = eDPI 4,000(プロ平均範囲内)
例:DPI 1600 × 感度 3 = eDPI 4,800(同等の速さ)
同じeDPIなら、DPIが高くゲーム内感度が低い設定の方がマウスセンサーの精度が安定しやすいとされています。
ゲームプレイ設定(マウス関連)
| 設定項目 | プロ推奨値 | 理由 |
|---|---|---|
| マウスの高精度入力を有効化 | OFF(多数派) | ONにするとフレームレートが不安定な環境でFPS低下を引き起こすことがある。元OWCSプレイヤーVilleaも「ほとんどのプロはOFF」と明言。PCスペックが低い場合は特にOFF推奨 |
| マウス加速 | OFF(全プロ共通) | マウスを速く動かすと感度が変動するため、エイムの再現性が失われる。FPSゲームで最も避けるべき設定 |
| 相対エイム感度(スコープ時) | 37〜55% | スコープ時の視野角変化に対して感度を統一するための値。KarQは「51.47%がFOV103でのスコープ内外感度一致値」と解説。Ana・Widow系プレイヤーは参照値として活用 |
クロスヘア設定:プロ別の推奨タイプと理由
クロスヘアは純粋に「好み」の要素が強いですが、プロ選手のデータを集計するとロールやヒーロータイプによって明確な傾向が出ています。
ヒーロー別クロスヘア推奨タイプ
| ヒーロータイプ | 推奨クロスヘアタイプ | 具体的な設定例 | 理由 |
|---|---|---|---|
| ヒットスキャン系 (Cass・Soldier・Tracer) | 小さい十字・ドット | 長さ2〜4・太さ1〜2・ドットあり・ギャップ0〜-4 | 中心が明確に見えることが最重要。大きいクロスヘアは頭部への正確なエイムの邪魔になる |
| プロジェクタイル系 (Hanzo・Junkrat・Echo) | やや大きい円型・ドット | 円か大きめの十字・ギャップあり・色は緑か白 | 先読みエイム(リードショット)の際に投射物が落下する範囲を視覚的にイメージしやすい形が適している |
| サポート系 (Ana・Kiriko・Lucio) | 小〜中サイズ・色は鮮明(緑・シアン) | 十字・長さ3〜5・ギャップ-2〜0・高コントラスト色 | 味方の健康バーやUI要素が多い画面でもクロスヘアが埋もれないよう高コントラスト色が重要 |
| タンク系 (Rein・Dva・Orisa) | 大きめ十字・ドットあり | 長さ5〜8・太さ1〜2・ドットあり | 近距離での押し込み戦闘では精密さよりも方向性の把握が重要。視認しやすい大きめのサイズが適している |
⭐ プロ選手のクロスヘア色に関する共通見解
- 白・緑・シアンが最多。背景に埋もれにくく視認性が高い
- 赤は非推奨(Reaper・Torb等の炎色エフェクトと同化して見えなくなる)
- 不透明度は100%が基本。半透明にする競技上のメリットは存在しない
- 「ヒット表示」はONにして確認ショットの結果をリアルタイムフィードバック
ゲームプレイ・サウンド設定の見落としがちな重要項目
ビデオ設定に比べてゲームプレイ・サウンド設定は軽視されがちですが、上位ランク帯で差をつける設定のうちかなりの部分がここに集中しています。
ゲームプレイ設定 重要項目
- クライアント・サーバーの送信レートを下げる → OFF(デフォルト):ONにするとサーバーへのデータ送信が間引かれてラグが発生する場合がある。回線が安定している環境ではOFFで問題なし
- HUDの透明度 → 75〜100%:HPバー・アビリティアイコン・チームメイトの状態が見やすい値に。透明度を上げすぎると情報が見えなくなる
- ヒーローアウトライン表示 → 常時ON:壁越しに味方が見えることで位置把握が容易になる。パーティー戦では特に重要
- 仮死状態のトリガー → 環境設定で確認:一部のタンク・サポートヒーローで重要な設定。デフォルト値のまま放置しているプレイヤーが多い
- カメラシェイク・HUDシェイク → OFF:爆発や強攻撃時の画面揺れは視認性を著しく低下させる。競技設定では必ずOFF
サウンド設定 重要項目
- マスター音量 → 80〜100%:低すぎると敵の足音・アルティメット詠唱・スキル音が聞き取れず情報損失
- ミュージック音量 → 0〜10%:BGMは戦闘音の聞き取りを妨げる。プロは全員最小値またはゼロに設定
- 戦闘音声の音量 → 最大(100%):アルティメットのボイスライン・スキル使用音・足音は戦術情報そのもの。最大設定
- KILLサウンド → ON:キルしたという確認音で、振り向きや次のターゲット選択の判断を迅速にする
アクセシビリティ設定(競技的観点から)
- 敵のHPバーの色 → 赤系に変更:デフォルト設定では敵と味方のHPバーが混在して紛らわしいケースがある。明確に色を分ける
- 敵・味方・ゼニヤッタのハーモニーオーブ識別 → 色別表示ON:混戦時に誰にバフ/デバフが付与されているか瞬時に判別可能
著名プロ・ストリーマーの実際の設定事例
設定の「理論」を学んだ後は、実際のプロ選手の設定と照合することで理解が深まります。以下はProSettings.netおよびesports.netが公開している公開データを元にしたサンプルです。
| プロ選手名 | DPI | ゲーム内感度 | eDPI | 解像度 | メインロール |
|---|---|---|---|---|---|
| Fleta | 800 | 5 | 4,000 | 1920×1080 | DPS |
| Proper | 800 | 6 | 4,800 | 1920×1080 | DPS |
| Fielder | 400 | 9 | 3,600 | 1920×1080 | DPS |
| KarQ(ストリーマー) | 400 | 10 | 4,000 | 1920×1080 | DPS(全ヒーロー解説) |
上記のデータから明確に読み取れるのは、「全員がほぼ同じeDPI範囲(3,600〜4,800)に収まっている」という事実です。DPIの値は400か800の二択が主流で、ゲーム内感度で細かく調整しています。自分のeDPIがこの範囲から大きく外れている場合は、段階的に調整してみることをお勧めします。
よくある質問(FAQ)
Q. グラフィック設定を全部Lowにしたらゲームが汚くなって嫌です。何かMediumにしても大丈夫な項目はありますか?
A. はい。テクスチャ品質(Medium)・テクスチャフィルタリング(High 16x)・シャドウ表現(Medium)の3項目はFPSへの影響が比較的小さく、かつ視認性向上に実際に貢献するためMediumを維持することをお勧めします。テクスチャ品質を中にするとマップのテクスチャが鮮明になり、シャドウをMediumにするとコーナー越しの敵の影を検知できます。この3項目以外は基本的にLowまたはOFFにすることで、美観とパフォーマンスのバランスが最適化されます。
Q. NVIDIA Reflexは本当に効果がありますか?体感できますか?
A. 効果は実在しており、特に高フレームレート環境(144Hz以上)ほど恩恵が大きくなります。NVIDIAの公式データではシステムレイテンシを最大33%削減とされており、プロシーンでは設定必須とされています。「有効」と「有効+ブースト」の差は、GPUが常時最大クロックで動作するかどうかです。ブーストモードは電力消費がやや増えますが、フレームレートとレイテンシの安定性が向上します。NVIDIA GPU使用者は必ず「有効+ブースト」に設定してください。
Q. 感度を下げた方がエイムが良くなるって本当ですか?
A. 半分正解・半分誤解です。eDPI 3,200〜5,000という「適正範囲」に入ることが重要であり、単純に低ければ良いというわけではありません。eDPIが低すぎる(例:1,000以下)と、Tracerのような高機動ヒーローへの追従や壁越し確認の振り向きが間に合わなくなります。逆に高すぎる(例:10,000以上)と精密なヘッドショットが困難になります。現在の感度がプロ平均の範囲から外れているなら調整を検討し、範囲内であれば急いで変える必要はありません。
Q. 1920×1080以外の解像度(1440pなど)を使うプロはいますか?
A. います。特にRTX 4090などのハイエンドGPUを使用する選手は1440pでのプレイが可能で、KarQなどのストリーマーも配信目的で1440pを使うことがあります。ただしOWCSなどの公式大会の標準は1920×1080であり、競技シーンの多数派は依然として1080pです。「フレームレート>解像度」という優先順位がプロシーンの基本で、GPUが240fps以上を安定供給できる解像度を選ぶというアプローチが正解です。
今日からすぐにできる設定変更 5選
長い記事を読んで「どこから手をつけるか」迷った方向けに、最もコスパが高く・すぐに効果を実感できる5項目を優先順位順に整理します。
- 視野角を103に変更(ビデオ→ビデオ→視野角):90%のプロが設定。側面への対応能力が劇的に向上
- NVIDIA Reflexを「有効+ブースト」に(NVIDIA GPUのみ):最もコスト低く最も確実にレイテンシが下がる一手
- ダイナミック・リフレクションをOFFに:設定変更でFPS改善効果が最大の単一項目。即刻OFF
- VSync・トリプルバッファリングをOFF、バッファリング軽減をON:入力遅延を最小化する三点セット
- BGM音量を0に:足音・スキル音・アルティメット詠唱ボイスの聴取率が上がり戦術情報量が増大
設定を変えたら次はヒーロー別の細かい設定へ
基本設定を整えたら、次のステップは使用ヒーローの個別設定(感度・スキルバインド・ターン設定)の最適化です。ProSettings.netでは100名以上のプロ選手のヒーロー別設定が無料で参照でき、自分のメインヒーローの設定改善に役立てられます。